ビルトインコンロの写真

毎日使うキッチン。だからこそ使い勝手の良いものを選びたいですね。
 

  1. ビルトインコンロとは
  2. 選ぶときの注意点
  3. メーカー別の特徴
  4. 設置工事について

 

1.ビルトインコンロとは

概要

ビルトインコンロとテーブルコンロの比較
コンロは大きく分けて「ビルトインコンロ」と「テーブルコンロ」の2種類があります。
そのうちビルトインコンロとは、システムキッチンに組み込むタイプのコンロのこと。使い勝手の良さから近年人気が高まっています。

《メリット》
・火加減などの調整機能が充実
・安全性が高い
・掃除がしやすく衛生的

近年、家電の多機能化が進んでいますが、ビルトインコンロも例外ではありません。火加減の自動調整機能やお米をガスコンロで炊くサポートをしてくれる自動炊飯機能が付いていたり、タイマー設定ができたりと、便利な機能が充実しています。もちろん安全面への配慮も充実。例えば、異常高温を防止してくれたり、うっかり火を消し忘れても点火してから一定時間が経つと自動消火をしてくれたり、いざという時にも安心ですね。

またビルトインコンロは、キッチンとの間に隙間がないため調理中に食材が落ちることがなく衛生的です。天板はさっと拭くだけでOK!バーナーも各社ともに工夫を凝らして汚れにくい仕様になっていますので、お手入れも簡単です。

《デメリット》
・自分で設置できない

ガス配管を接続してキッチンに組み込むため、ビルトインコンロを設置する際は、プロの業者への依頼が必要です。そのため一定の工事費がかかります。

ビルトインコンロの種類

天板の種類(材質)

天板の種類(ガラストップ、ガラスコート、ホーロー)

主な天板の種類は、「ガラストップ」「ガラスコート」「ホーロー」の3種類。

トップ材質 特徴 長所 短所
ガラストップ 強化ガラスでできたタイプ。現在の主流。 煮こぼれなどが焦げ付きにくく、掃除がしやすい。傷つきにくい。耐久性、耐熱性に優れている。見た目が美しい。 重いものを落とすと割れる恐れ有り。
ガラスコート ホーロー素材にガラスコーティングを施したもの。 掃除がしやすい。ガラストップと比較して衝撃に強く、価格が安い。色のバリエーションが豊富。 コーティングのため経年劣化ではがれる可能性がある。
ホーロー 鋼材にガラス質のコーティングをしたもの。 耐久性に優れ、衝撃に強い。 表面の塗装がはがれやすい。塗装が割れると、そこからサビ始める。油汚れが不着しやすいので手入れが大変。最近では、ホーロー素材にフッ素コートをコーティングすることで、油汚れをはじきやすくしたものもある。

ゴトク(五徳)の種類

ステンレス製ゴトクとホーロー製ゴトク
ゴトク(五徳)とは、ガスコンロの部位のひとつで、鍋などを置くための台座のことです。「ステンレス製」のものと、「ホーロー製」のものがあり、形状に違いはありません。ステンレス製は、シルバーでスタイリッシュな印象ですが、加熱すると焼き色がついてしまいます。一方、ホーロー製は、汚れが目立ちにくく、お手入れがしやすいのが特徴です。

2.選ぶときの注意点

ガスの種類を確認する

自宅のガスの種類を確認しましょう。都市ガスを使用しているか、プロパンガスを使用しているかで、商品の種類が違います。また、都市ガスには12Aと13Aがあるので細かく確認をしておきましょう。お使いのコンロの銘板シール、ガス代の領収書や検針票で確認できます。

キッチンタイプを確認する

ビルトインコンロは設置できるキッチンが限られています。システムキッチンのコンロ取り換えは基本的には可能ですが、テーブルコンロからビルトインコンロに交換できるかどうかは、状況によって異なります。テーブルコンロは、現状のままでビルトインコンロに変えることはできず、キッチン全体をリフォームしなければならないケースがほとんどです。

天板のサイズを選ぶ&確認する

天板のサイズ幅は60cmと75cmの2パターンがあります。75cmタイプはコンロ間の幅が広めに設計されているので、大きな鍋を使う機会が多いご家庭、3口全てを使っての調理が多いご家庭におすすめです。一方の60cmタイプのものは、調理スペースを広めに確保できます。機器の価格は75cmの方が3,000円ほど高くなります。

現在お使いのビルトインコンロの天板サイズを変更する場合は、注意が必要です。60cmから75cmタイプへの変更は、消防法の観点からできないケースがあります。75cmから60cmタイプに変更する場合は、これまでに設置していた天板の後が残ります。

大バーナーの選び方

近年のビルトインコンロは左右両方ともに強火力バーナーが付いたもの、どちらか片方にだけ付いたものがあります。壁が離れている場合は問題ありませんが、壁が近い場合は壁の材質によっては火災や炭化をする場合があるので、壁から遠い方に高火力のバーナーを設置するのが一般的です。弊社では、事前に現地に伺いご希望の商品が設置可能かどうか確認しますので、あまり心配はいりませんが、選ぶときのポイントとしては知っておいていただければと思います。

レンジフード(換気扇)との連動機能を考慮して選ぶ

最新型のレンジフード(換気扇)は、ガスコンロと連動したものがあります。ガスコンロの点火・消化にあわせて、レンジフードのON/OFFが自動で行われる機能です。こちらの機能を活用するためには、レンジフード、ガスコンロともに対応した機種にする必要があります。ご希望がありましたら、お問合せ時にお知らせください。

3.メーカー別の特徴

主要なガスコンロメーカーは、Rinnai(リンナイ)、NORITZ(ノーリツ)が挙げられます。各メーカーともに、ハイグレード・ミドルグレード・スタンダードグレードの3つの価格帯で商品が用意されています。商品の機能、詳細については、各メーカーのホームページで動画にて詳しく解説されているので、検討時にはぜひ見比べてみてください。

Rinnai(リンナイ)

ガラストップの天板にはドイツ製のセランガラスを使用しています。熱や衝撃に強く耐熱性や耐久性に優れていながら、見た目の美しさが人気です。また、ヒートオフ構造が採用され、天板の表面に熱がこもらないよう、熱を発散する仕組みになっています。グリル内には煙やにおいを抑えるスモークオフ機能が搭載されています。

Rinnai(公式サイト)

《商品例》
◆スタンダードグレード:メタルトップシリーズ
トッププレートとガスバーナーリングが一体になっているので、煮こぼれなどがコンロの内側に入るのを防ぎ、お手入れが簡単です。強火からとろ火まで、幅広い火力に対応しています。全てのバーナーに温度センサーを搭載するなど、安心機能も豊富です。

◆ミドルグレード:Mytone(マイトーン)
キッチンに合わせて5種類のカラーホーロー天板から選ぶことができます。メタルトップシリーズと同様、幅広い火力にも対応。湯沸、揚げ物、炊飯をおこなう温度調整機能も搭載されています。グリルをフル活用したいなら、別売りのグリルプレートも一緒に購入するといいでしょう。

◆ハイグレード:DELICIA(デリシア)
機能性とデザイン性を極めたトップレベルのガスコンロです。コンロにはオートメニュー機能が搭載され、下ごしらえした材料を入れてモードを選ぶだけで、火加減を自動調整して調理してくれます。またグリルも充実しているので、ワンランク上の本格的な料理がガスコンロひとつで楽しめます。

NORITZ(ノーリツ)

ノーリツのガラストップ天板には、親水アクアコートという特殊加工が施されており、汚れを落としやすくなっています。水だけで汚れを浮かせて落とすことができるのがウリ。近年ではグリルの開発に力を入れており、マルチグリルという上下から直火で食材を焼くことで調理する方法を取り入れています。焼き網ではなく専用のプレートパンを使うことで、魚焼き、オーブン料理に加えてパンやマフィン、煮物も作ることができます。

NORITZ(公式サイト)

《商品例》
◆スタンダードグレード:メタルトップシリーズ
ブラックホーローの天板とゴトクを採用。グリルは無水両面焼タイプと無水片面焼きタイプが用意されています。操作パネルでは、コンロの温度調整を3段階でおこなうことができます。また、炊飯や湯沸設定も可能です。

◆ミドルグレード:piatto(ピアット)
ステンレスフェイスのスタイリッシュなデザインが特徴です。グリルは大きな食材も焼けるワイドグリルを採用。別売りで、グリルプレート波型が用意されており、トーストや揚げ物の温めなどがおこなえます。

◆ハイグレード:スマートコンロ
スマートフォンと連動した次世代ガスコンロです。スマホを使い専用アプリにある100種類以上のレシピから作るメニューを選び、調理モードをコンロに送信。調理中はコンロの状況をスマホでも確認できます。またコンロの火力調整は、取り外し可能なマグネット式のツイストスイッチを採用。冷蔵庫の高い位置などに取り付けておけば、小さなお子さんが誤って触ってしまうことを防げます。

4.設置工事について

ビルトインコンロの工事
希望するビルトインコンロの商品を決めたら、まず工事費を含めて見積もりを取りましょう。見積もり依頼時に、自宅の既存コンロの状況やサイズを伝え、希望するビルトインコンロが設置できるかプロに確認してもらいましょう。

工事のみ、接続のみ対応してもらえる業者もあります。激安価格をウリにしているところもありますが、安全性にかかわる部分ですので、価格だけでなく安心してお任せできる業者を選ぶことをおすすめします。

既存の設置状況にもよりますが、設置のための工事は半日~1日程度で完了します。工事の内容は、既存機器の撤去および廃棄処分、新規のビルトインコンロの取り付け、ガス配管の接続、試運転、お客様への取り扱い説明、周辺掃除など。設置工事にあわせて、電源の移設やキッチンカウンターの増設などもおこなってもらうことができるので、希望する場合は事前に相談しておきましょう。

なお、弊社は埼玉県入間市を中心に対応させていただいています。